医療保険事情。


オットの元同期であるもりぞおさんに薦められた映画「シッコ SiCKO」を観て来た。これはマイケル・ムーア監督がアメリカの医療保険事情を斬ったドキュメンタリー映画


あいやぁ、ここまでひどいとは思わなかった。。。
アメリカに健康保険制度がなく、保険にもいくつかのランクがあることもわかっていた。でも、たとえ保険に入っていても、何かしらの理由をつけて適正な医療を受けられず、裕福な生活をしていた人も医療費で破産してしまうという状況。保険の適用外だと、子供であろうと死んでしまっても仕方がないという状況。保険会社は保険金の請求があると、加入時の申告漏れや何かしらのミスを見つけて保険金を払わない。また、医師が治療は必要ないと判断すると、よけいな保険金を払わずに済んだということで医師が表彰されるらしい。なんだそりゃ。


それに引き換え、フランスは医療費はタダだし、病気の有給休暇は退院後も3ヶ月とかもらえるし、ベビールームは1時間120円だし。。。何から何まで優遇されている。その分税金が高いけど、どう考えても制度がしっかりしている方が安心だし便利。


1つ、私もずっと気になっていたのが、犯罪者の医療費。警察の留置場にいる人も、刑が確定して拘置所や刑務所にいる人も、病気は国費で治療してもらえる。そういう人は健康保険が適用されないから仕方がないと言えば仕方がないけど、それで肝炎のインターフェロン注射など高額の医療を受けている人がいるっていうのは、どうしても納得がいかない。アメリカも同じで、こんな悲惨な医療問題が浮き上がっているのに刑務所にいる人は高度な医療を受けられるらしいよ。おかしくない?


この映画を上映するにあたって、政府とも色々もめたらしい。でも、映画を支持する国民におされ、来年の大統領選挙候補者が次々と公約に医療制度導入を掲げ始めた。急に180度変えるのは難しいかもしれないけど、こういう問題は一気に変えてしまわないと結局改善できないと思う。


そんな国だけど、行くと決まったからには戦わねば!がんばります。。。


*ちなみに、この映画は10月5日まで公開しています。